先日、ムーブに車高調を取り付けたのですが、ポジティブキャンバーが付いているので、対策としてキャンバーボルトの導入をおこなします。
そこでこの記事では、キャンバーボルトの取り付け方法について画像多めで解説してきます。
使う工具
- スピンナーハンドル
- ラチェットとソケット
- メガネレンチ
ソケットは、ディープソケットを用意しておいた方が良いかもしれません。
※車種による。
今回取り付けるキャンバーボルトはこちら。
もしこれを取り付けようとしている人が、ボルトの頭とナットのサイズが15ミリなので、15ミリの工具を用意しておく必要があります。(15ミリを持っている人はそうそう居ないかと…)
ちなみにラルグスさんやアムテックスさんが販売しているキャンバーボルトもこれと同じ形状なので、取り付け方法は全く同じです。
キャンバーボルトの取り付け方法
キャンバーボルトの取り付け手順は以下の通りです。
- ジャッキアップする
- ストラットの固定ボルトを外す
- 反対側のストラットの固定ボルトを緩める
- ボルトに印を付ける
- キャンバーボルトを入れる
- キャンバー調整を行いナットを締める
ジャッキアップやリジットラックの掛ける場所については、こちらの記事をご覧下さい。


ストラットの固定ボルトを外す
ジャッキアップし、リジットラックに車を乗せたらストラット(車高調)とナックルを固定するボルトを外します。この時、キャンバーボルトを入れる方のボルトを外してやります。
今回、キャンバーボルトは上側に入れるので上側のボルトを外しています。
上と下どっちにキャンバーボルトを入れれば良い?
そんな方はこちらの記事をご覧下さい。

反対側のストラットの固定ボルトを緩める
ナックルとの連結ボルトを1本外したら、キャンバーボルトに交換しないもう1本のボルトも緩めておきます。ここは少しナットが緩んでいれば十分です。
もう1本のボルトを緩めておかないと、キャンバーボルトでキャンバーを調整しようにも負荷が掛かっている状態なので、上手くナックルの角度が動いてくれません。
- 上側キャンバーボルト 下側のボルトを緩める
- 下側キャンバーボルト 上側のボルトを緩める
少しボルトを緩めたら、ナックル部分を奥側に押したり、手前に引いてみてナックルが動けばそれでOKです。もし動かないのであれば、もう少しボルトを緩めておきましょう。
ボルトに印を付ける
キャンバーボルトを付ける前に、ボルトを取り付けた状態でもカムの位置が分かるよう、マジック等で印を付けておきます。
慣れている人なら、この印を付けなくても、ボルトの回転とナックル部分の動きだけでキャンバーの最大値と最小値ぐらいは、確認が取れるので、無くても良いかもしれません。
しかしながら、初めてキャンバーボルトと取り付ける方や、キャンバー角を微調整しながら取り付ける場合は、左右のキャンバーを合わせる意味でも印を付けておくことをお勧めします。
キャンバーボルトを入れる
そしたら、キャンバーボルトを取り付けていきます。
今回使用するこのタイプのキャンバーボルトは、ワッシャーの内側にある爪をストラット部分のブラケット穴に爪を入れ込み使用します。この爪をブラケットの穴にハマるように取り付けしていきます。
このワッシャーがあるおかげで、ブラケット側の穴が基準になり、ボルトを回転させてやることでナックルの位置(角度)が変わります。もしこの爪有りのワッシャーが無いと、ボルトの頭を回しすだけではナックルの角度は変わりません。
かなり爪がキツいですが、ボルトの向き等を上手く回転させつつ入る場所を見つけてやりましょう。
ある程度爪が入り込んだら、ナットを締めつつワッシャーを圧入していきます。
キャンバー調整を行いナットを締める
ワッシャーの爪が確実に入り込んでいることが確認できたら、あとはキャンバー調整を行いナットを締め込むだけです。
ボルトの差し込み方向に対して、遊びが無いぐらいに締め込んだら、ボルトの頭を回転させてやると、キャンバー角がポジティブ方向へ動いたりネガティブ方向へ動いたりします。
- カムを内側に向ける ネガティブ方向 MAX状態
- カムを外側に向ける ポジティブ方向 MAX状態
キャンバーボルトを取り付ける前に付けた印を見ながら、カムの頂点がどこにあるかを確認しながら、キャンバー角を調整してやります。
必ず、ワッシャーの外爪が車高調側を向いた状態でナットを締め込んでください。
ちなみに下の画像は、印(カムの頂点)が内側を向いているので、ネガティブキャンバーマックス状態での取り付けになります。
この印が外側(ホイール側)を向くと、ポジティブキャンバー方向になります。
当然ですが、ナットを締め込む際には、ボルトの頭側をメガネレンチで押さえボルトの向きが変わらないように注意しながら、ナットを本締めします。
緩めてある反対側のボルトも忘れずに、締め込んでおきましょう。
これでキャンバーボルトの取り付けが完了です。
キャンバーボルトの取り付け後は、ホイールと車高調のクリアランス確認とトー調整も忘れずに…。ナックルに内側に倒れるので、ホイールと車高調のクリアランスが無くなります。
※今回紙一重…。

まとめ
キャンバーボルトの取り付けは、難しそうに見えますがやり方だけ頭に入っていれば、それほど難しい作業ではありません。
ここで紹介した手順通りに作業すればOKです。
キャンバーボルトにも色々種類があります。今回のように爪付きのワッシャーが無いカム式タイプは、ボルトの頭を回しつつナックルを自分の手で押し込みながら締め込む必要があります。
モンローのマジックキャンバーがそれに値します。
J-lineさんから販売されているようなカムが無いタイプに関しては、調整は基本出来ませんので、ボルトを交換したらナックルを手で押し込みながら、ボルトを締め込めばOKです。
今回は使用したキャンバーボルトは値段は安いですが、使用には問題なさそうです。車重が重いような車だったら、個人的には使用しないかも。
それでは。
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