タントにキャンバープレートを付けようと思っていたのですが、ダイハツのアクスルにはキャンバープレートが使えるものと使えないものがあると聞きました。違いと見分け方が知りたいです。
先日、このような質問を頂きました。
そこでこの記事では、ダイハツ車のキャンバープレートの使用ができるアクスルとできないアクスルの違いについて解説していきます。
キャンバープレートが使えるアクスルと使えないアクスル
ダイハツ車の場合、アクスルの形状というかハブ周りの固定方法が【ABSの有無】によって異なります。
大まかな形状は同じなのですが、ブレーキシステム周りの構造が異なります。(後ほど解説。)
そのため、ダイハツ車の場合、ABSの有無でキャンバープレートが使えたり使えなかったりします。
- ABS有り キャンバープレートが使える
- ABS無し キャンバープレートが使えない
これがキャンバープレートが使えるか否の基準です。
アクスルの見分け方
ABSの有無でアクスルの形状が微妙に違うので、簡単に見分けることが可能です。
ABS有りのアクスルとABS無しのアクスルを簡単に見分ける方法は、センターナットがあるかどうかです。もちろん、アクスル単体で見てもABSの有無が分かります。
▪️ABS有り
▪️ABS無し
センターナットがあれば、そのアクスルはABSが無い車両。つまりキャンバープレートは使えないアクスルになります。その反対に、センターナットがないアクスルの場合は、キャンバープレートの使用が可能です。
あとはボンネットを開けて、助手席側にパイピングがたくさん生えているボックス(ABSユニット)があれば、それはABS有りの車両です。
バッテリーの右下あたりにABSユニットが存在します。
なぜキャンバープレートが使えないの?
ABS無しのアクスルでキャンバープレートが使えない理由は、センターナットを固定する部分のシャフトに角度が付かないことが理由です。
バックプレートには角度が付くのに、肝心の回転軸は真っ直ぐのままになってしまうのです。
ABS無しのアクスルでセンターナットを外し、中を見るとこのような構造になっています。2枚目の画像はバックプレートも外した様子です。
仮にキャンバープレートを挟んだとすると、ドラムの回転軸には角度が付かないのに、バックプレートだけに角度が付いてしまいます。そうなると、どうなるのか?
カバー側にベアリング付いているので、ベアリングが回転軸に対して斜めにハマり、その状態で回転することになります。
ベアリングもダメになるし、シャフト側も…。弱いベアリング側からダメになる気がします。(やったことがないから知りませんが…。)
これで理解出来ないのであれば、車屋さんにでもGOして下さい。(多分、文章だけでは伝えきれないです。)
ちなみにABS有りのアクスルの場合は、ハブとドラムがトルクスのボルトで共締めされるため、同じ角度が付くのでキャンバープレートの使用が可能です。
まとめ
ダイハツ車の場合は、キャンバープレートが使用出来る場合と出来ない場合があります。
その違いは、ABS装置が付いているか否か。アクスルの構造上、ABS無しのアクスルでは回転軸と回転物(ドラムカバー)の角度が揃わないため、キャンバープレートで角度を付ける事が出来ません。
どうしてもキャンバープレートを使いたい場合は、ABS有りのアクスルを流用するしかありません。
ドラム周りアッシーでの交換が必要なので、とても面倒ですけどね…。昔、ABS有りの車両にABS無しの加工アクスルを流用していましたので、その辺のことは詳しくこちらの記事で解説しています。
それでは。
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