ダウンサスを組もうと思っているのですが、イマイチなぜ車高が下がるのかが、理解出来ません…。バネは遊ばないのにどのような仕組みで車高が下がるのでしょうか?
先日、当サイトの読者様よりこんな質問を頂きました。
そこでこの記事では、ダウンサスで車高が下がる仕組み(原理)についてお話ししていきます。
ダウンサスで車高が下がる仕組み
ダウンサスで車高が下がる仕組みは簡単で、純正のスプリングよりもダウンサスのスプリングの方が全長が短く作られています。バネが短くなることで、ショックに車重がかかった際に、ショックのストローク量が多くなり、車高が下がる仕組みです。
純正のバネよりも短かったら、ダウンサスを組んだ時に、バネが遊んじゃうじゃん…。
ダウンサスを組み込んでも、バネが遊んだりすることはありません。(自分で切ったりしない限り。)
これは純正のサスペンションをバラすと分かるのですが、純正のサスペンションはスプリングが縮まった状態で組み込まれており、ショックアブソーバーのアッパーマウントを外し、バネをバラすとスプリングが長くなります。
▪️組み込まれた状態
▪️バラした状態
アッパーマウントをバラし、縮められたバネを解放してやると、こんなにスプリングが縮んていたことが分かると思います。車種にもよりますが、40〜50ミリぐらいは縮まって組まれていますかね〜。
そんなこんなで、仮に純正スプリングよりも短いバネを組み込んでも、バネは遊ばない。
ダウンサスは、アブソーバー本体の全長は変わりませんが、ショックに車重を加えた時のストローク量を多くしてやることで、車高が純正よりも低くなるのです。
ストローク幅を犠牲に車高が下がる
少し言い方を変えて説明すると、ストローク幅を犠牲に車高が下がるのが、ダウンサスです。
▪️純正ショック
- ストローク全長 100ミリ
- 1G状態のストローク長 50ミリ
- 走行時のストローク余地 50ミリ
▪️ダウンサス
- ストローク全長 100ミリ(変化無し)
- 1G状態のストローク長 80ミリ
- 走行時のストローク長 20ミリ
例え話ですので、数値は適当に書いていますが、これがダウンサスで車高が下がる構造です。
そのため、ダウンサスの下げ幅はどれも似たり寄ったりの数値になっています。下げ幅を大きくしようと思っても、限られたストローク幅の中でやりくりしないと、いけないのでそのようなことになります。
下手にダウンサスで車高を下げ過ぎると、乗り心地の悪化に繋がることも…。
まとめ
ダウンサスの場合は、純正のショックアブソーバーをそのまま使用するので、ショックアブソーバーそのものの長さは変化しませんが、スプリングを短くすることで、ストローク幅を犠牲に車高が下がります。
ジャッキアップしている段階では何の変化もありませんが、車をジャッキからおろし、車重が掛かった際、ショックが縮む量が多くなることで、車高が変化しているという表現が分かりやすいかもしれません。
純正スプリングは縮められて、取り付けされているので、少しぐらいバネの全長が短くなっても、バネが遊んだりすることがない範囲内で、短いバネが設計されています。
それでは。
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