アルミホイールには、鍛造と鋳造があるけどイマイチ違いがよく分からない…。
そんなユーザーも少なくありません。
そこでこの記事では、アルミホイールの鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)は何が違うのか?というテーマでお話ししていきます。
結論、造り方の違いです。
【アルミホイール】鍛造と鋳造の違い
アルミホイールの鍛造と鋳造は、造り方の違いです。
■鋳造(ちゅうぞう)
アルミを熱して溶かし、ドロドロになったアルミを型に流し込み、ホイールを形成します。
これがアルミホイールの鋳造です。
■鍛造(たんぞう)
鍛造の場合は、鉄を金型で押しつぶして(プレス)、ホイールを形成します。金型で成形したあとは、機械加工によって削って最終的な形状に整えて仕上げられています。鋳造とは違って、アルミを溶かして流し込むことはしません。
このように、鍛造と鋳造は造り方が異なります。
鍛造と鋳造のメリットとデメリット
鍛造と鋳造には、それぞれメリットとデメリットがありますので、簡単に紹介していきます。
■鍛造のメリット
鉄に圧力を加えてるため、強度を出すことが可能です。圧力を掛ける際に、アルミの中に欠陥ができないためです。鋳造に比べて強度が出せるため、スポークを細く設計することができ、軽いホイールにすることが可能な点も大きなメリットです。
■鍛造のデメリット
工程が増えるため、コストが高くなります。1つの金型でプレスしてホイールが完成する訳ではなく、複数の金型を使用したり、ローラーを使用して絞り込んだり、機械加工をしたりと工程数は様々です。また、鋳造と比べると、材料を必要以上に使う点もデメリットです。
■鋳造のメリット
複雑なデザインでも、コストが掛からずにホイールを作ることが出来る点は大きなメリットです。型さえ作ってしまえば、溶けたアルミが隅々まで流れてくれれば、形状が整うためです。
■鋳造のデメリット
鍛造とは違って、内部に欠陥(巣穴など)が出来てしまうため、強度面からデザインの限界がある。また、強度を出すために肉厚になるので、鍛造ホイールに比べて重いホイールになります。
簡単にまとめた表も作っておきました。
アメ鍛は鍛造ホイール
アメ鍛って言葉を聞きいたことがあるけどあれは?
たまにアメ鍛と言う言葉を耳にすることがありますが、アレはアメリカブランドメーカーが出す鍛造ホイールを意味しています。
アメリカメーカーの鍛造ホイールを略して【アメ鍛】です。
どこのどのホイールではなく…
ホイールの種類という訳ではなく、アメリカのメーカーが造った鍛造ホイールという意味です。ホイールのジャンルっていう表現が最も適切かもしれません。
※どうでも良い話だけども。
まとめ
アルミホイールの鍛造と鋳造は造り方が異なります。
鋳造は、アルミを溶かして型に流し込んでホイールを成形し、鍛造は鉄の塊(固形状態)を金型で潰して成形します。
記事内で簡単に説明した通り、どちらにもメリットとデメリットがありますが、街中を走る車が履いているホイールは、ほとんど鋳造ホイールと言っても過言では無いと思います。
コスト面から、純正ホイールも鋳造ホイールがほとんどです。
僕自身も人生で一度も鍛造ホイールは履いたことがありません。多分この先もずっと。これまで履いてきたホイールはぜ〜んぶ鋳造の安いやつです…。
オプションでBBS製のホイールを導入している車種なんかだと、純正ホイールでも鍛造ホイールの設定があったりすることもありますが。
余談ですが、たまにBBS=鍛造ホイールと認識している人を見かけることがありますが、BBSでも鋳造で造っているホイールも存在します。
それでは。
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