ストロークを制御するのに、どうしてもハイレートなバネレートを使いたい。
そんなユーザーも少なくありません。
そこでこの記事では、ハイレートバネを使う前に知っておくべき2つの注意点についてお話していきます。
ハイレートバネを使う際の注意点
ハイレートのバネを使う前に知っておくべき注意点は3つあります。
- ストラットタワーが抜ける可能性
- 車高調が折れる可能性
- 伸び側のストロークが不足する
- ボディの歪み
ボディの歪みに関しては、ハイレートバネに限らず、レートアップに伴い少なからず発生するリスクがあることなので説明は省きます。
残り3つを順番に解説していきます。
ストラットタワーが抜ける可能性
ハイレートなバネを使用する事で起こる、最も厄介なトラブルがストラットタワーが抜けてしまうことです。
一概に何キロのバネで!とお伝えすることは不可能ですが…
ココに関しては、ストラットタワー(ショックの取り付け部分)が弱い車は特に注意です。
例えばですが、ダイハツ車や2000年代付近のBMWはフロントのストラットタワーが弱く、クラックや突き抜けの話もよく耳にします。
これはフロントに限らず、リアショックの付け根が突き抜けたりクラックが入りやすい車もあるので注意です。
このようなショックアブソーバーをナット1つで固定する車でありがちです。(バネレートに限らずストローク不足等が原因。)
ショックアブソーバーと車体側の接地面積が少ないことや、バネが別体式で負担のかかり方が大きく変わってしまうことが原因に挙げられます。
車高調が折れる可能性
当然ですが、バネレートが高くなれば路面からの衝撃を車高調が受けてしまうので、車高調が折れる原因にもなります。
使っている車高調にもよりますが、車高調のロッド径は少し気にしておいた方が良いかもしれません。
以前に友人の中でも一度車高調整のロッドが折れたケースを目にしていますが、ポッキリロッドが折れていました…。
そうそう簡単に折れることはないと思いますが、少しでも不安を解消したいのであれば、倒立式のショックアブソーバーを採用しているメーカーの車高調がおすすめです。
伸び側のストロークが不足する
ハイレートバネを使用する際、沈み側のストローク制御だけに目を向けがちの人が多いですが、伸び側ストロークの不足にも注意が必要です。
伸び側ストロークが不足することで、傾斜でタイヤが宙に浮いてしまい身動きが取れない状況に陥ってしまうリクスを高めます。
※タイヤが浮かなければ、カメに絶対ならないという意味ではありませんが。
伸び側ストロークについては、こちらの記事でお話ししています。
手っ取り早く伸び側ストロークを補うには、ヘルパースプリングの使用が挙げられます。
まとめ
ハイレートのバネを使う場合、以下の3点は頭の片隅に入れておいた方が良いと思います。
- ストラットタワーが抜ける可能性
- 車高調が折れる可能性
- 伸び側のストロークが不足する
正直なところ、どこからがハイレートという基準を設けるのは難しい点ですが、車高調の初期設定から2倍、3倍と高いバネレートを使う際は頭の片隅に入れておいた方が良いと思います。
それでは。
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