車の乗り心地を良くしたいから、車高調のバネレートを下げよう。
こんな意見を耳にすることがありますが、バネレートを下げれば必ずしも乗り心地が良くなるとは限りません。
そこでこの記事では、バネレートを下げれば乗り心地が良くなるとは限らない。と言うテーマでお話ししていきます。
※1つの参考資料になれば幸いです。
バネレートを下げれば乗り心地が良くなる?
車高調のバネレートを下げれば乗り心地が良くなるとは限りません。乗り心地が良くなるケースもあれば、乗り心地が逆に悪くなるケースすらあります。
バネレートだけで、車の乗り心地が決まるわけではありません。
バネレートとショックアブソーバーの釣り合いによって乗り心地が決まります。※他にも要因はありますが。
ハイレートなバネを使用している車でも、乗り心地が良い車もたくさんあります。これは全てショックアブソーバーの仕様とバネレートが合っていることが1つの要因です。
バネが硬くても柔らかくても、ショックとの相性次第でどちらも乗り心地が悪い車になりえると言う点は頭に入れておいた方が良いと思います。
ちなみにですが、バネレートを変えなくても自由調を長くすることで、乗り心地がマイルドになります。詳しくはこちらの記事で詳しく解説しています。
バネレートは下げ過ぎると逆に乗り心地が悪化する
車高調のバネレートを極端に下げ過ぎると、逆に乗り心地が悪化する場合があります。
※車高調の元々のバネレートから下げ過ぎると。
以前、友人が326Powerさんの車高調を付けていた際、バネレートを極端に下げてたことによって乗り心地が悲惨なことになったことがあります。
正直なところ、やる前から結果は見えていましたが、意見に全く耳を傾けないので【ざまーみろ。www】と。
例えばですが、メーカー側は使用するバネレートに合わせたショックアブソーバーをチョイスします。(減衰力)
326powerさんの車高調が分かりやすいので、例をあげると30キロ仕様とか50キロ仕様みたいな商品が売られています。
これは50キロのバネの動きを制御出来るように、減衰力が考えられているため、ココに10キロのバネを使ってしまうと釣り合いが崩れてしまいます…
※326Powerホームページより。
そうなると、バネの動きを上手に制御出来ないので、乗り心地の悪化を招きます。
もちろん、これは326powerさんの車高調に限らず…
メーカーが12キロのバネで商品化している車高調に、乗り心地が悪いから3kのバネを入れてしまえば結論は同じ事です。
当たり前ですが、車高調に純正ショックと同じバネレートを付けても純正に近い乗り心地になるわけではありません。
まとめ
車高調の乗り心地が悪いからバネレートを下げるという選択は、正解の時もあれば不正解の時もあります。
元々10キロで販売されている車高調に20キロのバネを入れているケースでしたら、乗り心地の改善は見込めます。
しかしながら、10キロの設定で作られた車高調に、3キロのバネを使用すると逆効果になる場合もあるので注意です。
もし乗り心地の改善を測り、バネレートを下げることを検討されているようでしたら、最初の設定(バネレート)を把握してから動き出すことをお勧めします。
現状がメーカーの出荷状況のバネレートでしたら、バネレートを下げても状況が変わらない、あるいは悪化するケースすらあるので注意です。
8キロから6キロに変えるとかであれば別ですが。極端に下げるのであればのハナシです。
バネレートをそれほど変化させなくても、自由調を長くすることで乗り心地が良くなるケースもあります。1つの参考までに頭の片隅に入れておくと役に立つ情報かもしれません。
それでは。
※この記事で出てくる数字は、分かりやすくするために出しているだけの数字です。
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